校長 三浦 明久
時間の制約で、全ての生徒に賞状を直接渡せなかったことはとても残念でした。逆に言えば、それだけ多くの西の原中学校の生徒が、学校の内外で活躍し、高い評価を受けていることにもなります。
今日は、詩人の須永博士(すなが ひろし)さんの「ともだち」という詩を全校生徒に紹介しました。先日、小学校の道徳授業を参観した折りに、その授業の最後に担任の先生がクラスの子どもたちに読み聞かせをしていました。短い詩の中に「人間関係作りの模範解答」が込められている内容だと思い、本校の生徒にも紹介しました。
先週の銀杏祭、特に、「合唱部門での発表」に至るまでのクラスとしての道のりは、決して楽なものではなかったと思います。友だち同士での小さな人間関係の軋轢や摩擦を繰り返し、その修正に正面から取り組み、加えて、 大きな人間関係の溝を埋めながら、あの本番での合唱が披露されたのだと思います。取組の中で創り上げられたクラスの姿を映し出した「合唱」だったと思います。その歌声が持つ力と奥深さに大きな感動をもらいました。「みんな、ありがとう」という気持ちでした。
日常の学校生活の中でも、512人の生徒が生活するこの西の原中学校です。誰にでも苦手だと思ってしまう存在はあるのでしょうが、「良好な人間関係づくり」を求めて、苦慮している生徒も複数いることだと思います。良好な人間関係とは何かがわからず、そのもつれから「いじめ」につながっているケースもあるのだと思います。人間関係や「いじめ」という課題を目の前に突きつけられて、今、苦しんでいる生徒がいるならば、しっかりとその苦しい気持ちを周囲の人、特に、先生方に対して「声」をあげてほしいと強く思います。いずれ、もっと大きな世界で生活をしていく西の原中学校の生徒の皆さんです。「社会性」を学ぶ中学校時代を「人間関係」についても学ぶチャンスとしてほしいと切に願います。
「みんな ちがっていい」のだし、「自分というかけがえのない存在」をしっかりと慈しむ心が育つことを期待しますし、そのための支援を先生方は全力でしていきたいと思います。