研究・研修

令和4年4月

小倉台小 研究・研修部 

令和4年度 印西市立小倉台小学校 研究・研修計画

1 研究主題

思考力,表現力を高める学習指導の在り方

 

国語科研究主題

~自分の考えを深め,豊かに表現することができる児童の育成~

 

2 主題設定の理由

(1)学習指導要領より

国語科の目標(2)では,「日常生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め,思考力や想像力を養う。」と掲げられている。人と人との関係の中で,考えや意見の異なる人とも互いの立場や考えを尊重し,言語を通して正確に理解したり,適切に表現したりする力を高めることが求められている。また,思考力や想像力を養うとは,言語を手掛かりとしながら論理的に思考する力や豊かに想像する力を養うことである。友達との言語のやりとりの中で,自分の考えを形成したり,新しい考えを生み出したりすること,さらに自分と異なる考えに気付き,異なる考えを認め,自分の思いや考えを広げることが求められている。このような相互の学び合いを通して思考を深めることができるよう授業改善を行うこと必要であると考える。

また,国語科の目標は,「言葉による見方・考え方を働かせ,言語活動を通して,国語で正確に理解し,適切に表現する資質・能力を次のとおり育成することをめざす。」とある。そして,この言語活動を「主体的・対話的な深い学び」の視点から授業改善を進めるように学習指導要領に示されている。

国語科における「深い学び」の実現に向けて,言葉による見方・考え方を働かせ,言葉で理解したり表現したりしながら自分の思いや考えを広げ深める学習活動を設けることが大切だろう。それは,課題に対する必要な情報を選び,自分の考えをまとめる力や,問題解決に向けて新たな考え方や方法を生み出す力を育てることが求められていると考える。

中央審議会でも新学習指導要領の着実な実施とICTの活用により,自分のよさや可能性を認識するとともに,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが必要と考えられている。

そこで本校では,自分の思いや考えを分かりやすく伝え合う「表現力」,友達との学び合いを通して思考を深めたり,新しい考えを創造したりする「思考力」を高め,生きる力を育んでいきたい。

 

(2)県の施策より

   ちばっ子「学力向上」総合プラン(学びの未来づくり ダブル・アクション+ONE)と第3期千葉県教育振興基本計画「次世代へ光り輝く『教育立県ちば』プラン」では,「ちばの教育の力」で次世代に向けて,力強く歩んでいく子供たちの育成を目指している。この実現のために「自ら課題を持ち,多様な人々と協働し粘り強くやりぬく子」,「子供と社会の変化を捉え,自律的に学ぶ姿勢を持ち授業を改善する教員」を目指す姿とし,子供たちの学ぶ意欲の向上と「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた教員の授業改善の2つのアクションを推進することをあげている。ここでいう「主体的・対話的で深い学び」とは,課題に見通しを持って粘り強く取り組み,子供同士の協働,教職員や地域の人との対話等を手がかりに自分の考えを広げ深め,自分の考え方を形成していくことと考える。そのような学びの実現を目指し,本校では「思考力,表現力を高める学習指導の在り方」を追求していくことを研究の目標とした。

 

(3)市の教育施策より

   印西市の基本理念は「だれもが輝き ともにはばたく いんざいの学び」であり,教育基本目標の1つに「生きる力を持ち未来を拓く子どもを育む」ということがあげられている。これをさらに具体的に表すと「子どもたちが『生きる力』を養い,自ら学び,考え,生涯にわたって学び続けることができる『確かな学力』の定着に努めるとともに,個性と能力を伸ばしながら,様々な分野で活躍していく未来に向けた教育を推進する。」ということになる。学ぶ力を育む教育の充実や児童が他人との関わりの中で自己を見つめ,高めていく力の育成が求められる。この目標を受け,本校では,楽しくて力のつく国語学習を研究内容とし,目標達成の手立てとすることとした。

 

(4)学校教育目標から

   学校教育目標 「豊かな心を育み,自ら学び,たくましく生きる子どもの育成」

ここでいう「豊かな心」とは,友達との関わりの中で自分の考えを形成したり,自分と異なる考えに気付き,異なる考えを認め,新しいものの見方や考え方を見つけていったりすることと捉える。「自ら学ぶ」とは言葉通り,課題に対してどのような解決策があるのか考えながら自主的に学習する子である。「たくましく生きる」とは,課題の解決策を考え挑戦し続けられる強さの心と体を持つことである。そのような児童を育てるために,本研究では,自分の思いや考えを分かりやすく伝え合う「表現力」友達との学び合いを通して思考を深めたり,新しい考えを創造したりする「思考力」の育成をねらいとした。「表現すること」は,対話的な学びにつながり,「対話的な学び」は,ものの見方や考え方を鍛え,さらに思考力を高めていくと考える。

 

(5)本校の実態から

   昨年度まで実践を振り返ると,与えられた課題に対しては,一生
懸命に取り組み解決しようとする児童が多いが,自ら課題を見つけ解決しようとする児童は少ない実態がある。また,友達との関わりの中で自分の考えに合った適切な言葉を使い,自分の意見を多面的に見たり,課題に合った意見を取捨選択しまとめあげたりする力が弱いという実態がある。そこから本校の課題は,自分の考えを持ち表現するだけでなく,友達との関わりの中で考えや思いを共有し合い,ものの見方や考え方を広げていく力を伸ばしていくことだと考える。
また,相手の考えを理解したうえで自分の考えを深める力を高めていきたいと考える。思考力を伸ばすことで,新たな視点に気付き,考え方を深められる豊かな心を持つ児童の育成を目指したい。

   また,国語科では「楽しくて力のつく国語学習」のために,読むこ
とを中心に授業作りの三つの視点を設定し,授業改善に取り組んでいる。その中で,一人読みができる子を育てたうえで,「自ら本に手を伸ばす子」の育成をねらいとしている。読むことを通して言葉と関わったり,必要な情報を見つけたりする力を身に付け,自分の考えを深め,言葉で豊かに表現することができるだろう。

 

 

3 研究・研修内容

(1)研究 国語科における授業研究,各教科における授業研究

(2)研修 指導技術研修(各教科主任による公開授業) 

夏期研修(ICT研修)

理論研修(講師による特別支援教育の講義)

あすなろ研修(若年層の授業力アップ)

モラールアップ研修 

                

 4 研究・研修方法

(1)教科研究(国語科,その他の教科)

 ・1,2学期に国語科授業研究会を開く
 ・3学期に特別支援教育の授業研究会を開く
 ・年度末に授業研究の反省を行う。

 

(2)研修

 指導技術研修(各教科)

各教科主任が年に1回程度公開授業を行う。指導案は書かず参観は自由。公開日時は週報にて知らせる。

 夏季研修

夏季休業中にICT研修を行う。

 理論研修

社会科の授業の在り方について研修を受ける。(講師は外部より招く。)

 あすなろ研修

県で指定された若年層研修は各自で進める。

経験6年目までの教員よりリーダーを選出する。経験7年目以上の教員はアドバイザーとなる。

授業研究や指導案の書き方については,研究部や教科主任が助言する。

 モラールアップ研修

県や市からの指導を受け,モラールアップ研修を随時行う