2月23日(金)放課後に、泉二先生に来校していただき、科学部が活動しました。予餞会優先のため、活動時間が約45分と短い中でしたが、新たな実験に生徒は目を輝かせていました。
泉二先生による模範実験。
見えますか?水が入ったコップが、紙一枚のふたで、全くこぼれません。
部員も早速やってみます。
慎重に紙でふたをし・・・
手で押さえてひっくり返しました。
左手の支えがなくなっても、水は落ちません。
私も、僕も、みんながやってみます。
泉二先生はおっしゃいます。「同じ条件で、誰がやってもできる。それが科学なんだよ。」と。
実験して確かめ、理論を考える。今回は、目に見えない「大気圧」が紙一枚のふたを押しているから、水がこぼれないのでした。これが水が少量だったり、コップを持つ手に圧力を加えると、大気圧より大きな力が働き、水が押し出されてこぼれてしまいます。うまくバランスがとれて、こぼれないのですね。
今度は過冷却の実験。
何でもない、水の入ったポットボトルがあります。
これに衝撃を加えると・・・
あっという間に、白く凍っていきました。みなさん、わかりましたか?
部員もやってみました。うまく凍った時、歓声が上がりました。
塩水と氷を使って、マイナス16~7度まで下げた水(マイナスなのに水のままで、凍っていません!)にペットボトルをつけて、3時間くらいゆっくり冷やします。これが過冷却。ペットボトルの水はいつでも氷になりそうな状態です。そこに衝撃というきっかけを与えることで、一瞬で氷に変わるのです。
泉二先生はコンピュータグラフィックで、説明してくださいました。
これが水。分子が自由にごちゃごちゃ動き回っています。
温度を下げると・・・
分子が結合し、動かなくなっていきます。
これが水分子がお互い結びついて結晶となった、氷の状態。衝撃がきっかけとなり、今回は過冷却されたペットボトルの水が一瞬で氷となりました。
常温でも、衝撃で結晶となる物質があります。
酢酸ナトリウムという物質です。本当は白いのですが、見やすく黄色に色をつけてあります。
中に金属が入っていて、そこに衝撃を加えると・・・
みるみる間に結晶化して、固まってしまいました。
みんな不思議そうです。氷と違い、これは熱を持ちます。あったかくてびっくりでした。
泉二先生は映像でも同様の実験を見せてくれました。
酢酸ナトリウム溶液に、酢酸ナトリウムの結晶が何粒か付いた手を入れると・・・
あっという間に結晶化してしまいました。
泉二先生は「これは相当熱いはずだよ~」とおっしゃっていました。この原理が使い捨てカイロに使われているそうです。身近なところに使われているんですね。
このほかにも、たくあんを使った電池の実験や、水の電気分解の実験も行ったそうです。おもしろそうですね~。
次回は3月2日(金)予餞会が終わった日の15:30~活動します。次回も楽しみです。