暖かな春のひざしに包まれ、校庭の木々や花々も卒業生のみなさんの門出を祝福してくれるかのようです。本日この佳き日に、印西市教育委員会教育部長・土屋茂巳さま、印西市議会議員郡司俊紀さまをはじめ、ご来賓のみなさまと、多くの保護者のみなさまにご出席いただき、印西市立西の原中学校第三十回卒業式を挙行できますことを大変うれしく思います。
保護者のみなさまは、この三年間で心も体も見違えるほど成長したお子さまの姿に、お喜びもひとしおのことと思います。心よりお祝い申しあげます。
さて、二百十名の卒業生のみなさん。ご卒業おめでとうございます。
三年間を振り返ると、たくさんの思い出がよみがえってくることでしょう。新しい友達と出会った入学式。悪天候の中みんなで出かけた鴨川シーワールド校外学習。二年時には岩井海岸で自然教室を実施し、富山登山やキャンプファイヤーで仲間との絆を深めました。最高学年となった今年度は、公共交通機関を利用して京都・奈良修学旅行に出かけました。幸い天候に恵まれ、計画した全ての活動をやりきり、楽しいひとときを過ごしました。
中学校生活の三分の二は、感染症予防のため、我慢を強いられることがありました。換気のため、夏の熱い空気や冬の寒い風が入ってくる教室、手洗いや消毒も習慣となりました。
そんな中みなさんは、自分のため、お互いのため、学校生活に前向きに取り組みました。タブレットを活用した授業に食らいつき、級友の意見を聞いて自分の考えを練り上げ、その考えを皆に伝えることでさらに学びを深めました。
夏の総体や展覧会でも全力を尽くし、数多くの部活動が千葉県大会に出場しました。その中でさらに関東大会に出場して優勝したり、全国大会に出場したり、ジャンプロープの世界大会や体操の全国中学生大会で優勝を果たすという輝かしい成績を残した選手もおります。今後のみなさんの活躍が楽しみです。
学校行事では、例年と違い体育祭前に行うこととなった銀杏祭。クラスみんなで声を合わせ、心を一つにして迫力ある歌声を披露し、後輩たちのよきお手本となりました。その後の、十月末に行われた体育祭では、あの夏を思い起こさせるような、若さあふれる熱い応援で全校をリードし、大いに行事を盛り上げました。
授業を始め、生徒会活動や部活動、そして行事活動で本校を引っ張ってきたみなさんは、学校教育目標の「社会に対応し、心豊かにたくましく生きる若者の育成」、そして合い言葉の「常識と良識を持った生徒」を体現する卒業生です。これから、本校で培った力を基に、自分の夢に向かって大きく羽ばたいてください。みなさんが将来独り立ちし、社会の礎となる立派な大人になる日を楽しみにしています。
みなさんは今日、中学校の全教育課程を修了し、卒業します。これは自分の頑張りもさることながら、陰日向なく毎日みなさんを応援し、支えてくださった保護者のみなさまのおかげです。家に帰って、親御さんに卒業証書を見せて、ぜひ、感謝の気持ちを伝えましょう。
ご参列くださいました保護者のみなさま、お子さまのご卒業、誠におめでとうございます。
お子さまたちは九年間の義務教育を、本日立派に修了しました。思春期の中学生の生活は、ハラハラドキドキの連続で、親として、言葉では表しきれないご苦労もあったろうと拝察いたします。これまで三年間、本校教育に深いご理解とたくさんのご支援をいただきました。この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。
最後になりましたが、ご来賓のみなさまには公私ともにご多用の中、本校卒業式にご臨席をたまわり、誠にありがとうございました。三年生がたくましく育ち、今日胸を張って卒業できますのも、地域のみなさまのおかげと感謝申し上げます。どうぞこれからも、本校卒業生を温かく応援してくださいますよう心よりお願い申し上げ、式辞といたします。
令和六年三月十三日 印西市立西の原中学校長 臼井 昌章