中1の生徒のみなさんは現在、12才から13才ですよね。私は今56才ですから5倍近い開きがあります。そしてここにお集まりのみなさまとは、それ以上の開きがあると思います。
生徒のみなさんが一人ひとり違う歴史を持っているのと同じように、今日の交流会に集まってくださったみなさまはそれぞれ長い歴史をお持ちです。今まで、自分の人生を歩まれる間に、私たちが想像もつかないような体験をされたことと思います。高齢者のみなさまは過去何十年もの間、それぞれの職業や役割に就いて、社会のために尽くして、家族のために働いてこられました。今の私たちが便利に暮らし、安心して学校生活を送ることができるのも、実は高齢者のみなさまのおかげなんです。
今日はそんな、近隣にお住まいの高齢者の方からさまざまなお話をうかがい、一緒に楽しく活動することで、西の原地区でともに生活する仲間として顔見知りになろうというよい機会です。
縁起でもない話ではありますが、日中大地震など何らかの自然災害が起きたときに、中学生と高齢者のみなさんは、助け合い、この辺り一帯を支えることのできる一番の地域住民なんです。みなさんよりも幼い小学生以下は、まだ力もないし、判断力も十分ではありません。みなさんよりも年上の高校生以上からみなさんの親世代は、日中は仕事に出かけたり、学校に行ってたりしていて、近くにいないことが多いです。ですからここにいるみなさんが、一番の戦力なんです。中学生と地域の高齢者が協力して、そういえば交流会の時に知り合った方がこのあたりに住んでいたはずだよな、大丈夫かな、ちょっと訪ねてピンポンしてみようかとお互いの安全を確かめられるようになるとすばらしいですね。いきなりはそうなりませんから、今日はその第一歩として、道で出会ったときに「こんにちは」とか「この間はどうも」などとあいさつを交わせる中になりましょう。
今日は短い時間ですが、高齢者のみなさんと大いに仲良くなりましょう。よろしくお願いします。