以前は,「机間指導」という言葉はあまり聞きませんでした。似た言葉として「机間巡視」(「机間巡回」)がありました。
生活科が新たな教科になった頃から,急に「机間指導」という言葉がはやりだし,「机間巡視」という言葉は死語のようになっていきました。
「意味が違う言葉なのに,吸収合併?」
中には,「巡視」という言葉の印象が悪いので,「指導」に変えたと考えている人もいる始末です。大学の先生が「机間巡視」をしているビデオを解説しているときに「机間指導」とおっしゃっていたのには,衝撃をうけました。もしかして,同じと考えているのだろうか・・・・・・・・・。
やはり,教育の方法を考える上では,この2つは区別をしてほしいと思います。自分は,次のように定義しています。
「机間巡視」とは,基本的に多くの子の机の回りをめぐって「広く状況や実態を調査する行為」です。
「机間指導」とは,基本的に机の回りをめぐって「個別に指導する行為」です。
次の写真は,「机間指導」です。広く状況や実態を調査することを選ばず,個別に問題点を見つけて指導しているからです。ここで,多くの子の机のまわりをめぐって「広く」調査し,授業の作戦をたてて(戦略を練って)いたら,「机間巡視」となります。
高い力量の教師になると,この2つを無理なく同時に行うこともできますが,基本は別の行為といえます。
3年2組の授業