研究概要



 
 

令和4年度 西の原小学校 研究の概要

1 研究主題

  生き生きと意欲的に学習に取り組む児童の育成

   -算数科の学習における教材・教具の工夫を通して-

  

2 主題設定の理由

 <学校教育目標から>

  本校の学校教育目標は『豊かな心をもち,自ら学び,たくましく生きる子どもの育成』である。今後の生活がどうなっていくのか予測困難な時代においては,新たな課題に対して,既存の知識だけにとらわれず,他者と互いの思いや考えをすり合わせて最適解を見つけていくといった,柔軟でたくましく生きていく術が必要となる。そこで重要となるのは,「自ら学ぼうとする意欲」であると考える。与えられた課題だけをこなしていくのではなく,「なぜだろう」「不思議だ」「調べたい」「解決したい」といった知的な探究心が学ぼうという意欲の原動力となる。学ぼうという意欲を喚起するには,様々な事象に「豊かな心」で触れることが必要となり,探究し続けるためには,失敗を恐れずに挑戦していく「たくましさ」が必要となる。つまり,「生き生きと意欲的に学習に取り組む児童」の育成を目指すことは,本校の学校教育目標を具現化することになる。

 <これまでの研究から>

  本校は平成30年度から3年間,「自分の考えを表現する児童の育成」を主題に掲げ,国語科の研究に取り組んできた。「単元で育成を目指す力」を見本に具体的に表して提示することで,「何を」「どうすればいいか」が明確になるようにし,授業改善を図ってきた。目標とする姿が具体的に提示されるので,それを目指して表現する力が付いてきた。しかし,教科の特性から,教師側の「こうしたい」「こうなってほしい」という指導事項が見本に詰まっており,児童はそこから離れて,「自分はこうしたい」という意欲を喚起するのは難しい面があった。

  昨年度は,児童自ら生き生きと意欲的に学習できるように,理科と算数を中心に学習規律を確立させ,教材・教具を工夫をすることを通して,「なぜ」「どうして」「すごい」という疑問や驚きを喚起させ,「調べたい」「やってみたい」「解決したい」という追究意欲の継続を図ってきた。理科の意欲は86%と高まってきたと感じられるが,算数に関しては68%と意欲喚起がまだ必要であることがわかった。そこで,本年度は算数科の研究に特化し,意欲喚起を図っていく。

3 研究の視点

(1) 全校を挙げて共通理解を図り,学習規律を確立させることで,落ち着いた学ぶ環境を整え,学習に対する構えをつくる。

  ・学習用具の準備(必要なものだけを出し,筆箱を出さない)

  ・挨拶,礼儀

  ・正しい姿勢

  ・話の聞き方・発表の仕方・話合いのきまり

  ・教室環境の整備 スキルタイムの作品掲示(国語科) ベストノートの教室掲示

既習事項の掲示(背面黒板・クロームブック)

  ・学習ノートの書き方(下敷き・定規の使用の徹底)

(2)教材・教具を工夫をすることを通して,「なぜ」「どうして」「すごい」という疑問や驚きを喚起させ,「解きたい」「やってみたい」「解決したい」という追究意欲の継続を図る。

  ・児童の興味や関心を引き出す教材・教具の工夫

  ・教材との出会い,導入時の工夫

・主体的に学び,学ぶ喜びの生まれる問題解決型の授業実践

  ・体験的活動やICTを取り入れた授業実践

  ・ICTを活用した既習事項の確認,振り返り

  ・視覚化を図った資料の提示