「情報に関する科学的な見方・考え方」とは、どのような視点で物事を捉え、どのような考え方で思考をしていくのかという,物事の特徴や本質を捉える視点や思考の進め方や方向性です。
情報的な見方・考え方を働かせて、目的に応じた情報メディアを選択し、調査や実験等を組み合わせながら情報収集し、目的に応じた表やグラフ、思考スキルを適切に選択・活用し、情報を整理することができるようにしています。
一連の問題解決過程の中に、「見方・考え方」を働かせながら、「知識を相互に関連付ける場面」、「情報を精査して考えを形成する場面」、「問題を見いだして解決策を考える場面」、「思いや考えを基に創造したり、伝え合ったり、多様な考えを理解したりする場面」を設定するなどして、統合的に資質・能力を高めていくことができるようにした。そのために、「思考スキル」と「日本語の論理力」、「プログラミング的思考」を、個別最適な学びと協働的な学びを支える基盤の一つとして、各学年において系統的に身につけることができるようにしています。
ⅰ「思考スキル」について 情報活用能力を育成するという視点に立ったとき、「思考スキル」は、特に情報活用能力を構成する要素である情報を整理・分析・考察する際に必要なスキルです。
このスキルを意識的に使えるようにすることにより、汎用的な情報活用能力を育成するとともに、各教科等で学んだ資質・能力を問題解決に活用することができるようにしています。
また、効果的に情報活用能力を育成するため「思考ツール」を活用しています。「思考ツール」とは、頭の中にある情報を具体的な形にして書き込むための図形や表などの枠組みです。これを活用することにより、児童が自分の考えを可視化・共有化しやすくするようにしていす。
ⅱ 日本語の論理力
情報活用能力を高めるためには、日本語を倫理的に読み取り、論理的に表現できるようにすることも大切です。
そこで、日本語の論理は、「言い換える力」、「比べる力」、「たどる力」、「要点を見抜く力」、「さがす力」の5つの柱から成り立っているものと捉え、前述の思考スキルと関連させて、日本語の論理の力を体系的に身につけることができるようにしています。
○ 言い換える力 → イコールの関係 <具体と抽象><比喩>
○ 比べる力 → 対立の関係 <二元論>
○ たどる力 → 因果の関係 <原因と結果>
○ 要点を見抜く力 → 主語・述語・目的語の関係
○ さがす力 → 指示語と指示内容の関係