AI(人工知能)の進展と普及に代表されるように、昨今、情報技術は急激な進展を遂げ、我々の日常生活に深く浸透しています。その結果、多種多様な情報が簡単に得られるようになったり、インターネットを通して様々なサービスを享受できるようになったりと、情報技術がごく当たり前に日常生活で活用されています。このような社会においては、極めて膨大な情報や情報技術そのものを適切に利用していくことが求めらます。また、未知の課題や問題を解決するために、これから開発されていく新たな情報技術や、自分で創造したサービス等を活用していくことも大切です。そして、このような力は、普段の生活だけでなく、生涯に渡って学び続けるためにも必要となるものです。情報活用能力は、これらのように情報や情報技術を活用するため、また未知の課題や問題を解決するために必要不可欠な力だと言えます。
このような状況を踏まえ、新学習指導要領では、情報活用能力を「言語能力や問題発見・解決能力と同様に、学習の基盤となる資質・能力」と位置付けています。また、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善において、情報活用能力の育成を図るため、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を適切に活用した学習活動の充実を図ることとしています。
本校では、児童の実態と、小学校において来年度から全面実施される新学習指導要領を踏まえ、コンピュータサイエンスに関するスキルを含めた情報活用能力を計画的・段階的に育成していく情報教育の充実が重要課題であると考えています。
小学校には、「情報」という教科が存在しません。そのためカリキュラム・マネジメントの実現を通じた情報活用能力の育成がとても重要です。そこで、研究の重点を生活科と総合的な学習の時間を軸とした「教科横断的な視点での情報活用能力の育成」とし,複雑な状況の中から自分なりに課題解決への見通しを持つことや,目的に合わせて情報を整理・分析,表現することに関する学習活動を充実させていきます。
オーセンティックな学習となるような単元・授業のデザインや,情報の整理・分析の場や手立てを工夫していくことによって,児童の情報活用能力を教科横断的にバランスよく育んでいきたいと考えます。
★ネクストGIGAの新しい学びに向けた教育課程
生活科・総合的な学習の時間の時数を増やし、「データサイエンス」、「情報デザイン」、「コンテンツ制作」、「プログラミング」、「コンピュータとネットワーク」、「デジタルシティズンシップ」の6つの領域を設定し、新たな情報教育の取組である「情報探究」というカリキュラム開発を行っています。例えば、「情報デザイン」では、デザイン思考を活用して身近な地域課題に取り組むという学習をしています。
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